
昆布は昔から体にいいとして大変重宝されてきた食材の一つです。
これに含まれている栄養成分として、最初にあげられるものはミネラルですが、その量は万能食品として知られている「牛乳」よりもはるかに優れており、およそ23倍と言われています。
そして、カルシウムはおよそ7倍、更に鉄分においては驚くべきことに約39倍もの量が含まれているのです。
また、昆布に含まれるミネラルは、他食材のミネラルよりも体内への吸収率が大変高く、その8割が吸収されると言われています。
それでは、先に昆布の健康に関するメリット・デメリットを挙げておきます。
昆布のメリット
昆布のデメリット
昆布を食べるとどんな効能がある?

昆布の効能には様々なものがありますが、その中の一つに、疲労を回復させるという効能があります。
これは、ビタミンB1やビタミンB2の栄養成分によるもので、疲労を回復する働きがあるのです。
ストレスを常に感じているという人や疲れやすい人は、昆布を食べることで、それが和らぎます。
また、髪や爪がぱさぱさしているという時や、肌荒れが気になるとき、口内炎があるときにも効果的で、これらの症状を緩和させます。
アルギン酸で動脈硬化を予防
昆布には、アルギン酸という栄養素を特に多く含まれており、日本人が過剰に摂取してしまう塩分を取り除いてくれます。
高血圧な方にもおすすめで、昆布を食べる事で脳卒中や心臓病、動脈硬化などを予防してくれます。
他にもアルギン酸には、コレステロールを下げたり、脂肪の燃焼を促して肥満を防ぎますのでダイエットにも効果的です。
ヨウ素で美肌や美ボディに
昆布のヨウ素から作られる甲状腺ホルモンは、新陳代謝を良くしてくれて肌・髪・爪の美しさを保ってくれるとされています。
しかし、食べ過ぎてしまうと甲状腺の機能低下にもつながるので摂りすぎには注意しましょう。
水溶性食物繊維で便秘解消
別名で難消化性デキストリンと言いますが、便秘解消にも効果が抜群です。
ブドウ糖の吸収が遅くなり、血糖値の上昇を抑えますので糖尿病予防にも効果があります。
ミネラルで骨粗しょう症を予防
冒頭にも述べましたが、昆布のミネラルは牛乳よりも鉄分やカルシウムが非常に多く含まれており、体の組織を作る上でも欠かせない成分がしっかりとあります。
他の食品のミネラル成分と比べて、昆布に含まれるミネラルは身体への消化吸収率が高くなっており、約80%も体内に吸収されるとされています。
昆布の特徴

昆布は、栄養学的にも身体にとっても良い食材です。
現代の食生活は、加工品などが多く酸性になりがちですが、トップクラスのアルカリ性食品である昆布を食べる事で健康な身体になる理想的な食材です。
昆布の表面の白い粉は?
時おり、昆布の表面の白い粉を、汚れやカビであると勘違いしてしまう人もいますが、これはそのようなものではありません。
これは大切なうまみ成分であり、炭水化物の一つなのです。
この白い粉は、甘みを感じることができる非常に重要な成分なので、落としてしまってはそのうまみを無駄にすることになります。
したがって、昆布を使用するときには、濡らした後に固く絞った清潔な布巾で、その表面を拭く程度でいいのです。
カルシウムも豊富
昆布はカルシウムを豊富に含んでいることから、骨を丈夫にする効果もあります。
骨を丈夫にすることで骨粗鬆症の予防にもつながるので、小さい子供から高齢者にまで適しています。
また、イライラを落ち着かせる効果もあります。
頭の回転がスムーズに
また、昆布はアルギニン酸という栄養成分も含んでいることから、頭の回転をスムーズにさせることができます。
記憶力を良くするとされる「DHA」を多く含有している「魚」と一緒に食べることで、さらにその効果を発揮します。
昆布の成分(100g当たり)
一般成分 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 145 kcal |
水分 | 9.5 g |
たんぱく質 | 6.0 g |
脂質 | 1.3 g |
炭水化物 | 64.5 g |
無機質 | 含有量 |
---|---|
ナトリウム | 2,600 mg |
カリウム | 6,100 mg |
カルシウム | 780 mg |
マグネシウム | 530 mg |
リン | 180 mg |
鉄 | 3.2 mg |
亜鉛 | 1.0 mg |
銅 | 0.11 mg |
マンガン | 0.21 mg |
ヨウ素 | 200,000 μg |
ビタミン | 含有量 |
---|---|
ビタミンA βカロテン | 1,600 μg |
ビタミンB1 | 0.26 mg |
ビタミンB2 | 0.31 mg |
ビタミンB3 ナイアシン | 1.5 mg |
ビタミンB6 | 0.03 mg |
ビタミンC | 29 mg |
ビタミンE αトコフェノール | 2.6 mg |
ビタミンK | 110 μg |
葉酸 | 240 μg |
パントテン酸 | 0.35 mg |
昆布を使ったレシピ

昆布には、うまみ成分の「グルタミン酸」が含まれているので、美味しいと感じる塩分濃度が低くなります。
つまり減塩しつつも美味しく食べれると同時に、グルタミン酸の成分が胃腸の働きを良くしてくれて過食を防いでくれるのでダイエットにも効果的です。
昆布水で血圧調整とダイエット
テレビや雑誌でも昆布水を取り上げられる事が多くなってきましたね。
栄養豊富な昆布を水につけ置くだけという手軽に出来る昆布水。
簡単にですが昆布水の作り方を解説します。
昆布水の作り方
注意としては、ヨウ素が含まれておりますので、過剰摂取をした場合に甲状腺機能の低下や、妊娠中は胎児に影響が出る可能性もありますのでご注意下さい。
昆布の佃煮でご飯のお供に
- 繊維を断ち切るように4cm程の長さのせん切りにして下さい。
- お鍋にせん切りにした昆布と、しょうゆ(大さじ2)・酒(大さじ2)・砂糖(大さじ2)・水(1/2カップ)・梅肉(5g)を入れて混ぜる。
- 中火にかけて、煮立ったら落としぶたと鍋ぶたをしてから弱火で15分煮る。
- ふたをとって、汁気がなくなるまで煮つめて、炒り白ごまを加えて完成。
昆布を使ったレシピ2
『うま味だし』昆布と鰹節でうま味の相乗効果|シェフ三國の簡単レシピ
【材料】
昆布 20g
鰹節 30g
水 1リットル
【手順】
- 鍋に水と昆布を入れて火にかけて、ゆっくりと沸騰させる。
- 沸騰したら、鰹節を加えて、火を止める。
- 鰹節が沈んだら、漉す。